【代表的な鋳造材料】ねずみ鋳鉄(片状黒鉛鋳鉄)について知ろう!

ねずみ鋳鉄(片状黒鉛鋳鉄)

「ネズミ チュー鉄」ぼくには、そう聞こえる。

名前だけ聞くとふざけた名前だが、ちゃんとした鋳鉄である。

もくじ

 

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下の写真のように球状黒鉛鋳鉄と比べ、組織に細長く先のトンガった黒鉛があり片状になっているので、片状黒鉛鋳鉄と呼ばれる。

(正直、片状かなあ?とは思うけど、あくまで右の奴と比べたら片状っぽいから許してあげよう)

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組織

3種類あるが、そんなことよりもまず、基本的に黒鉛(もろくてヤワそうなやつ)が入っていることに注目してもらいたい。

 

・組織分類Ⅰ

 パーライト、黒鉛

・組織分類Ⅱ

 パーライト、フェライト、黒鉛

・組織分類Ⅲ

 フェライト、黒鉛

英語

【gray cast iron】

 gray(=灰色)cast(=鋳造) iron(=鉄)

JIS記号

【FC○○】

(Ferrm Casting 引張り強さ○○MPa)

 組成についての規定はない。

 (例)

 【FC200】・・・200MPaの引張り強さを保証されたネズミ鋳鉄

特徴

ねずみ、と名前が付けられているように、破面が灰色

ねずみ、と名前が付けられているように、あんまり強い鋳鉄ではない。

 弱点

引っ張り強さは、片状黒鉛のせいであまり強くない。「片状黒鉛」のせいで応力集中が起こりやすいのだ。

※同じ炭素でも、黒鉛ではなくセメンタイト(Fe₃C)として存在していると、硬い性質になる。

 

 長所

逆に”片状黒鉛”を活かした長所もある。

・振動吸収性がいい(振動を吸収する)

・耐摩耗性がいい(摩耗しにくい)

・被削性がいい(切削しやすい)

・熱伝導性がいい(熱をよく伝える)

 

引っ張り強さでは、邪魔者であった「片状黒鉛」が、

振動においてはクッションとなり、

摩耗においては潤滑材として、

切削においては分断されやすく、

熱伝導においては熱を伝えやすく、

するなどして働いてくれる。

進化する

「接種」という作業を行うと”色んな奴ら”に進化する。

 

 色んな奴ら↓

・cv黒鉛鋳鉄

・球状黒鉛鋳鉄

・オーステンパ球状黒鉛鋳鉄

 

引っ張り強さ順に並べるとこんな感じ。

ネズミ鋳鉄 < CV黒鉛鋳鉄 < 球状黒鉛通鉄 < オーステンパ球状黒鉛鋳鉄

 

使用用途

摩耗性を活かして、軸受け、歯車、ブレーキシュー、などに使われる。

 

まとめ 

ネズミ鋳鉄

・JIS記号

 -FC○○

・特徴

 〇振動吸収性が良い

 〇耐摩耗性が良い

 〇切削性が良い

 〇熱伝導性が良い 

 ー断面が灰色

 × 引っ張り強度が弱い

・使用用途

 ー軸受け

 -歯車

 -ブレーキシュー など、